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今年もいよいよクリスマスコンサートが近づいてまいりました。
今回のテーマは「月光の夏」 クリスマスとはあまり結びつかないと思われるかもしれません。
2005年夏、両親と九州旅行に出かけた時にツアーの訪問地に知覧が有りました。知覧は特攻隊が飛び立って行った場所です。今は特攻隊の記念館が有り、特攻隊員だった10代20代の若い青年たちの手紙等の遺品が展示してあります。
記念館に入ってまず驚いたのは、建物に入った所にグランドピアノが有ったことでした。特攻隊とグランドピアノ、どうしても結びつきません。伺えば上野の音楽学校(芸大)の学生が特攻隊員になり飛び立つ前にもう一度ピアノが弾きたいと、グランドピアノが有る小学校を訪ね、ベートーヴェンの「月光」を弾いてから飛び立って行ったというのです。
簡単な説明しかありませんでしたが、頭の中はピアノを弾きたいと音楽を心ざした青年が家族や国を守るために特攻隊として飛び立ったと言う事でいっぱいでした。
順路に従い遺品などを見る間も頭の中にはずっと「月光」が流れています。特攻隊員達の寝所という宿舎の前では母を思い家族を思い星空を眺めていたのではないかという思いと共になぜかドビュッシーの「月の光」が聞こえてきました。
今こうしてピアノや音楽を楽しめるのは、こんな方達がいらしたからだった!!今まで以上に音楽をできる幸せをかみしめ、心から感謝しました。
記念館の売店に来ると、「月光の夏」と題した音大生の特攻隊員の本が数冊ありました。早速それらを買い求め、いつかaiのコンサートで皆様にお知らせしたいと考えました。そうは思いつつ、やはりとても思いテーマで私の中でなかなか決心が固まらず今日まで来てしまいました。
私達が今こうして音楽を楽しめる幸せを皆様と一緒に感じられるよう、心をこめて演奏するつもりです。
早いもので、今年も残すところ3日余りになってしまいました。
今年の新年は、主人が痛風の発作で動けず、前年発覚した父のアルツハイマーに恐れを感じ、18歳になる老犬と二人で散歩しながら今年は一体どうなるのだろうと暗澹とした気分でいました。
せめてもとお茶の初釜の時の掛け軸に「相見呵々笑」相見て呵々と笑う・・・お互いに見合って笑って過ごそう・・・を掛け、何かあるごとに心の中で「呵々」、「呵々」と唱えていました。
心配をよそに、今年は長女が結婚して家族が増えたり、孫たちも3人でお泊りに来れるようになりお休みの度にお泊りに来たり、楽しいことが沢山ありました。
いつの間にか、「呵々」を唱えることも忘れて過ごしていました。有難いことです。
明日からはまた孫たちがお泊りにきます。暮れからお正月を始めて一緒に過ごします。2日には長女夫婦もやってきます。今年はがんばっておせち料理を作りましょう。きちんとお重に詰めて、お屠蘇の道具も出して、孫たちに「お正月」を見せたいと思います。
家族がそろって、健康に楽しくお正月が迎えられる・・・なんて有難いことでしょう。
この幸せが少しでも長続きしますようにと、心をこめておせち料理を作ろうと思います。
さあ!買い出しに出かけます!!
今日は上野の芸大で日本ソルフェージュ研究協議会主催の「演奏者からの提言~弦楽器奏者のソルフェージュ」を聴きに行ってきました。
ヴァイオリンの澤和樹さん チェロの山﨑伸子さん コントラバスの吉田秀さん司会者にピアノの渡邉健二さんというそうそうたるメンバーです。
第1部は、澤さん山崎さん吉田さんがそれぞれご自分のソルフェージュ体験や教師として生徒たちに望むソルフェージュ能力等について講演なさいました。
第2部は司会者の渡邉さんが加わりパネルディスカッションになりました。
山崎さんは子供のころ桐朋の子供のための音楽教室広島分室でお育ちになり、リトミックのような経験が有ったそうです。そしてご自身もそのせいか空間を使い身体を使って音楽を感じる大切さを感じ、生徒たちには歩きながらまたは指揮をしながらメロディーを歌わせたりなさるそうです。
そして声を出すことは、感情を出したり、呼吸の仕方を覚え脱力や音色を感じる上でとても重要なことと感じていらっしゃるそうです。
私も桐朋の子供のための音楽教室で育ちましたから、とても親近感を覚えてお話を伺いました。
吉田さんは「移動ド」でいらっしゃるそうですが、N響のオーケストラで様々な曲の譜読みをするときに本当に苦労をされ、「せめてドだけでも動かないでくれたら、どんなに楽かと思いました。」とおっしゃっていました。
ドだけは移動せずに(固定して)聴く聴き方はまさにダルクローズのソルフェージュです。
「やはりダルクローズは演奏する時の実際的な聴覚訓練だ!!」
私は喝采したいような気分でした。
第2部のパネルディスカッションもとても興味深く聴かせていただきました。聴きながら、ダルクローズソルフェージュをもっと広めていかなければと私の使命のようなものを感じました。
演奏に携わる人たちが求めているソルフェージュは、当たり前ですがまさにダルクローズソルフェージュでやろうとしていることです。
子供や学生達にレッスンするだけでなく、先生方にもお伝えしていかなければと思いました。
昨日は20年ぶりとも40年ぶりとも言われるような大雪でした。
去年の成人式の日も東京には珍しい大雪でしたが、高校の授業が平常通りあり、2時まで授業でした。高校では以降の授業を中止し生徒たちにすぐに帰宅するように指導していました。
非常勤の私は自分の授業だけを終えすぐに帰りましたが、すでに交通機関が乱れ4時間もかかって帰宅しました。高校生たちは無事に帰れたのだろうかと、なかなか動かない電車の中でずいぶん心配しました。
担任を持っている高校の先生方は生徒たちの無事を確認したりで、ご自分の帰宅どころではなく大変な思いをなさったと思います。
今年は土曜日で音楽教室の日です。特に私は幼児科の生徒たちのクラスを持っていますから4~5歳の子供たちです。雪道を移動する事はとても危険なことです。前日の金曜日からやきもきしながら天気予報を見ていました。
平常通りということで授業を始めましたが、警報も出て結局2時半には授業を中止する事になりました。小さい子供たちですから、皆お家の方が付き添っていらっしゃいます。その点だけは高校生よりは安心ですが、あの雪の中を歩くだけでもさぞ大変だったと思います。
教師という仕事は、教えることはもちろんですが、そのための環境も整えなくてはなりません。
子供たちや生徒たちが安全に過ごせるようにする事、そのための判断を的確に下すことが必要だと思います。台風の時など思ったより被害が少ないことも有りますが、それでも危険にさらしてしまうより慎重に判断するほうがずっと良いと思います。
幸い子供達がけがをしたなどの報告は受けていません。皆苦労をしながらも、無事に帰ったようで胸をなでおろしましたが、子供達を預かることの責任の重さを感じた1日でした。
今日は幼稚園のひな祭りコンサートがありました。
年少から年長までの子ども達が一生懸命楽器演奏やオペレッタ、歌を披露します。
年少の子どもたちは、ちょうどリトミックのレッスンを見ているところですから、ママたちと同じ様な気持ちでハラハラドキドキ、あの子はどうだこの子はできているかと一人一人目で追っていきます。
年中さんは去年レッスンをしていた子供達。まあ大きくなって・・・さすがにさくら組さん(年少クラス)とくらべるとしっかりとお兄さんお姉さんになったのね、と少し余裕を持って楽しんでみていました。
年長さんになると、背も伸びてもうすぐ小学生になるんだ、幼稚園最後の演奏だと言う気持ちがお顔に現れるのか、みんなきりっとした表情で誇らしげに舞台に立っています。あの子はリトミックの時にいつも甘ったれて助手の先生にへばりついていたなとか、あの子はなぜかいつも教室をぐるぐると走り回っていたなとか走馬灯のように3年前の年少さんの時のリトミックの様子が思い出され、3年間の成長ぶりに思わず涙が出そうになります。
大人の3年間と違って子供の3年間というのは、本当にすごい成長ですね。それだけに幼稚園の3年間というのは本当に大切な期間になると思います。そんな子供にとってとても大切な時期にかかわり成長する子供たちを目の当たりに見て来られた幸せを感じました。
今年は長年園長を務められた坂本紀男先生も退職なさるとのことで、子供たちの演奏の後坂本先生が歌ってくださいました。園長先生も子供たちと一緒に「卒園」なさるとのことです。
年長さんの子供達都のお別れを目前に寂しさが心をよぎるのに、今年は長年ご一緒してきた園長先生まで「卒園」とあって感謝と共にとても寂しい気持ちになりました。
時はながれ、変化していくものなのですから、一刻一刻本当に大切にしなければいけませんね。