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高校時代から甲子園で輝かしい成績を作り、その後は西部ライオンズやジャイアンツで素晴らしい成績を残した人物です。個人的には好きにはなれない人でしたが、その打者としての職人気質なところなどには一目置いていました。
小さな時から野球一筋に生きてきて、プロ野球を引退した事で目標を失いどう生きたらよいかわからなくなったのではないかということです。とても子煩悩な人だったそうですが、引退後離婚し子供と一緒に暮らせない寂しさも有ったのではないかとも言われています。
野球の事をよく知らない私でも知っているほどいわば「野球バカ」のような人物でした。「○○バカ」は一つの事に打ち込み他の事には目もくれない一心不乱の事をいいます。
場合によってはそのひたむきさに好感を覚えることさえ有るような言葉ですが、今回のニュースを聞いて、いくら専門に打ち込もうと、あくまでも人としての成長無くしては一つの事に打ち込んだ意味がないとあらためて感じました。
一つの事に打ち込むと言うのはとても大切なことですが、そのことによって人間が育てられ、人格が磨かれるようでなくては意味がないことです。
個人的にお話しした事は有りませんが、フィギュアスケートの羽生さんやテニスの錦織さんのコメントなどを聞いていると、彼らは間違いなく人としての魂が磨かれているように思えます。
また、社会のいろいろなことに適応できるように、当然ですが専門以外の社会の事も身につけさせなくてはいけませんし、自分の気持ちをコントロールできるようにすることも大切です。
自身も指導する立場の人間として、音楽を通して「人」を育てていると言うことを忘れずに、心と魂を磨くようなレッスンをしなければと改めて考えさせられました。
きのう、昨年9に月NHK交響楽団の首席指揮者に就任なさったパーヴォ・ヤルヴィさんが東京音大Aホールで指揮の公開マスタークラスをなさいました。
受講生は芸大の学生二名、桐朋、上野学園、東京音大から各1名でした。オーケストラは東京音大のオーケストラです。曲目はモーツアルトの交響曲第41番「ジュピター」です。
受講生たちは緊張した面持ちでオーケストラに頭を下げ、指揮を始めます。パーヴォさんはしばらくの間聴いてから、アドヴァイスをします。
まず、一人一人に必ず良いところを言ってから、直すべき点を話し始めます。
だいたいの学生に共通して注意なさっていたのが、音楽の大きな流れを指揮するようにとのことです。どうしても学生達は右手で常に拍子を刻み、時々左手で音楽の表情を与えているスタイルになります。
オーケストラメンバーは自分で拍を数えられえるから、そこはメンバーを信用してどのように音楽を形作るかの指示を与えるのが指揮者の役目なのだと言うことです。
レッスンを見ながらリトミックで良くやる試みを思い出しました。一つのメロディーで刻みを変えて歌うなどの体験をします。すると、当然ですが刻みが細かいほど音楽が小刻な感じになり、刻みが大きいとゆったりとしたレガートな感じが増します。
具体的には八分音符を刻みながら歌うときと、四分音符、二分音符、全音符を刻みながら歌う時ではその刻みの大きさによってメロディーの流れ方や聴こえ方のニュアンスが違ってくるのです。
受講生の学生達が皆拍を一生懸命刻むので、どうしても音楽の大きな流れが妨げられているのです。以前から思っていたことでは有りましたが、やはり指揮科の学生にもリトミックをさせたいな~と実感致しました。
最後に学生からパーヴォ先生になぜ先生はそんなに頭も指揮もクリアにできるのかという質問が有りました。
学生は自分の思いを伝えようと、まずはお礼や感謝の言葉を述べ、その後一生懸命質問を細かに説明してだいぶ時間をかけての質問となりました。
それに対して先生のお答は、質問の内容はわかったけれど、何故そんなに質問に時間がかかるのか?的確に短い言葉で自分の思いを伝える練習を日々の生活の中でもするのが良いだろうとのことでした。
オーケストラと向き合っているときや譜面に向かっているときだけが勉強ではない、普段の生活のなかでも常に音楽につながるような学び方をし、生活の全てが自分の音楽につながるような生き方をするようにとの素敵なご指導でした。
私も常々全てが音楽の成長や、人間としての成長につながるような生き方をしたいと願っていましたので、パーヴォ先生のお言葉はとても心に響き、また力になりました。
今日は卒業生の金子三勇士君のリサイタルに行ってきました。
三勇士君はお母さまがハンガリーの方で、6歳の時にハンガリーに単身音楽留学なさり、11歳でリスト音楽院に入学、16歳でリスト音楽院を卒業し、帰国後東京音大付属高校に編入して来ました。
東京音大で師事した先生が私の恩師でも有る三浦捷子先生だったので、兄弟弟子の意識も有り注目しているピアニストです。
高校の時から一般学科も意欲的に学び、大学時代は芸祭委員や自治会の役員をするなどピアノだけでなく人間としての幅の大きさをフルに見せてくれ、いつも彼の活動を楽しく見守っていました。
今日のリサイタルではショパンの英雄ポロネーズ、ノクターン、モーツアルトの「キラキラ星変奏曲」、ベートーヴェンのソナタ「月光」 ドビュッシーの「月の光」 リストの「愛の夢」 「ラ・カンパネラ」ととても聴きやすいプログラムでした。さらにアンコールには「ハンガリー狂詩曲」。
三勇士君のスタイルでもあるトークしながらの演奏会でした。お話しもわかり易く、ユーモアも有り、お客様達は皆リラックスして、さらに三勇士君の曲目解説で聴き方の要点もわかり十二分に一曲一曲を楽しんでいる様子でした。
演奏は当然素晴らしく、ドビュッシーの「月の光」を弾き終えた時にはお隣のおばさまが「きれい・・・」とため息のようにつぶやいていたのが印象的でした。
今日は寒く暗い雨の一日でしたが、三勇士君の素敵な音楽と素敵なトークを聴き、心豊かな一日となりました。音大に勤めて、卒業生のこのような姿を見られるのは本当にうれしいことです。
「私も負けてはいられない!!」ひそかに心の緒を締めながら帰宅しました。
今日は卒業生の金子三勇士君のリサイタルに行ってきました。
三勇士君はお母さまがハンガリーの方で、6歳の時にハンガリーに単身音楽留学なさり、11歳でリスト音楽院に入学、16歳でリスト音楽院を卒業し、帰国後東京音大付属高校に編入して来ました。東京音大で師事した先生が私の恩師でも有る三浦捷子先生だったので、兄弟弟子の意識も有り注目しているピアニストです。
高校の時から一般学科も意欲的に学び、大学時代は芸祭委員や自治会の役員をするなどピアノだけでなく人間としての幅の大きさをフルに見せてくれ、いつも彼の活動を楽しく見守っていました。
今日のリサイタルではショパンの英雄ポロネーズ、ノクターン、モーツアルトの「キラキラ星変奏曲」、ベートーヴェンのソナタ「月光」 ドビュッシーの「月の光」 リストの「愛の夢」 「ラ・カンパネラ」ととても聴きやすいプログラムでした。さらにアンコールには「ハンガリー狂詩曲」。
「私も負けてはいられない!!」ひそかに心の緒を締めながら帰宅しました。