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いつもお稽古を受けている朝日カルチャーセンターの私のクラスは本来教授資格を持った方達のクラスで、私は受講できません。以前伺っていたクラスの時間が仕事の都合と合わなくなり、先生にご相談したところ時間の合う今のクラスに入れてくださいましたので、教授資格を持たないまま何年も受講させていただいていました。
先生に筆記試験が合格した事をご報告したところ、教授資格に必要な点前をクラスの皆さんとは別プログラムで見て下さることになりました。
「真之行台子」というとても格の高い改まった点前を見て頂いています。
道具を持って部屋に入る前に襖を開ける時も、襖の手前で片手づつ手を付き、歩き始める時も足を揃えてからお能のように少し腰を下げて歩く等一つ一つの動作に丁寧さを求められる点前で、手順も込み入っています。
初めは手順を覚えるだけでも混乱し、とても動作で心を表現するまで行き着きませんでしたが、先生が一つ一つ細かくご指導くださり、込み入っていると思った手順もよく整理すれば骨組みはいつもの点前と同じとわかると、出来ないながらもしなくてはいけない事が見えてきました。
今回は教授資格を申請するためのお稽古なので、本当に細かいところまでご注意を受けます。基礎的な所作で少しでもいい加減になっている所など容赦なくご指摘を受けます。細かく角度や向きを直され、それを身体で覚えなくてはなりません。ご注意を受けた通りにやっているつもりでもなかなか角度などを身体が覚えず、同じことを続けて注意され、背中に汗が流れます。それでも改善できるとそれなりにほめてくださり、先生のおほめの言葉というのは生徒にとってどんなに心強いか改めて身にしみました。
ダルクローズのライセンスの受験をしていた時にも、こんなにも充実した時間を持てるのはなんて幸せだろうと思いましたが、その時にも勝るとも劣らぬ充実した時間です。茶道が精神性を追求したものであるせいか、お稽古を受けると充実感の他に心清しさを感じます。
この年齢になってまたこのような充実した時間を持てるとは思っていませんでした。心清しい時間が持てる事に感謝しつつ、一回一回のお稽古を心から楽しんでいます。