アルツハイマーの父と毎日向き合っている母は、ため息とともに娘の私に今日こんなことが有った、あんなことが有ったと話します。
コンセントや湯沸かし器のパイロットランプがとても気になる父は、片っぱしからコンセントを抜いてしまったり、今洗い物をしているのに湯沸かし器を消してしまったりしています。その度に湯沸かし器のスイッチを入れ直し、つくと思ったらつかない電気製品のコンセントをさし直し・・・毎日その追っかけっこで過ごしています。
「パパは病気だからね・・・」と頑張ってくれているのですが、当然愚痴をこぼしたくなる時も有るようで、「昨日も洗い物の時に湯沸かし器消して、今日も・・・1日1回じゃないのよ・・・今洗ってますからってスイッチ入れるとああそうかっていいながらまた消すんだから・・・もう毎日数えられないくらいスイッチ入れてるのよ!」
そこで、娘からはせめてもの慰めの一言。「スイッチ入れる回数数えるのやめて、パパが消すよりたった一回だけ多くスイッチを入れると思ってみたら?」
一瞬の後に母。「そんな風に考えられるなんて、ゆんちゃんはいいわね。物の見方が固まってないのね。」
そうです!!ダルクローズのお陰で娘は「切り替える力」がついておりますから、自分が楽になるように見方を変える事ができるようになったのですよ!!
母も大したものです。「そうそう、見方を変えればいいのよね、一回だけ多くすればいいんだから。考えてみればこの年で夫婦そろっていられるだけで感謝しなくちゃね!」
お母さん、あなたも十分「切り替える力」の持ち主ですね!
[3回]
PR