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今回も世界各国から先生方が見え、毎日素敵なレッスンが繰り広げられることでしょう。私も大会の運営をしながら、ワークショップを2回させていただきます。また最終日のダルクローズコンサートではパーカッションの杉山智恵子さんや彼女のお弟子さん二人と一緒にダルクローズのパーカッションとピアノのための組曲を演奏する予定です。
そろそろ練習をしなくてはと、譜読みを始めました。ダルクローズの知らない曲の譜読みは2004年の国際大会以来の事、当時とても譜読みにてこずった記憶が有りましたので、覚悟して取り掛かりました。以前の曲よりは譜づらは簡単なのですが、侮ると痛い思いをするぞと戒めながら譜読みを開始しました。
今回は譜を読んでまだ手が覚える前から、頭の中でどのような音楽にしたいかはっきりと頭の中に音楽が浮かんでくるのです。こんな風にしたいとかここはこうなるべきだとどんどん浮かびます。
今回私が免許を取る時に指導をしてくださったアナベル先生が最年長でいらしてくださいます。83歳というご高齢ですから、もしかしたら日本にいらして私の演奏を聴いていただけるのは今回が最後になるかもしれません。
先生に喜んでいただけるように、精根こめて演奏したいと考えています。まだまだ譜読みを始めたばかりですが、2004年・2008年に演奏した時より、譜面から音楽を読み解く力がついたような気がして自分でもわくわくしてしまいます。幾つになっても自分の成長が目に見えると言うのはうれしいですね。
アナベル先生に少し成長した私の演奏を聴いていただきたいとと張り切っています。
7月17日、一年ぶりに石巻の小学校に行きました。
石巻に伺うのは今年で3回目になります。3年前は2年生の3クラスの子供たちとリトミックをしました。昨年は3年生(前年度やった子供達)と4年生の2学年の子供たちとリトミックをしました。
今年地震から3年目にしてやっと体育館ができたとのことで、まずは一緒に行った滝川ありすちゃんと連弾でコンサート。ラデッキマーチやハンガリー舞曲、中田喜直さんの汽車は走るよ等楽しいプログラムを演奏しました。2年生から5年生の子供達が体育館に集まり、楽しんでくれました。
その後3年生、4年生、5年生の3学年のリトミックをⅠ学年づつさせていただきました。
4年生は3回目、5年生は2回目、3年生は初めてでしたが、それぞれみんな楽しんでくれたようでした。
3回目の4年生は本当にリラックスした様子で、楽しみに待っていてくれたのが伝わってきました。
2回目の5年生は、上級生らしく少し落ち着いた雰囲気でしたが、まっすぐに私の目を見て楽しそうに授業を受けてくれました。
初めての3年生たちは、いったい何が始まるんだと言う興味津々の様子です。
1年にたった一回の授業ですが、1回1回子供達の中に積み重なるのが実感できて、こちらの方がうれしくなります。東京に比べてピアノを習っている子供等は少ないということですが、音楽を楽しむのにそんなことは関係有りません。むしろ習っていないから真っ白な心で身体いっぱいで感じてくれるのかもしれないと思うほど、皆良く感じてくれます。これは私にとってとても嬉しいことです。
いつも石巻に伺うたびに、元気な子供達から私が元気をもらって帰ります。そしていつも音楽をやっていたからこそこの子供たちと出会えたのだと本当に幸せに思います。
また来年も会おうね!!
17日から21日の5日間、ダルクローズの国際大会が有りました。
最高齢83歳で講師として参加してくださったアナベル先生は私にとってとても大切な先生です。
2000年から2007年の8年間カーネギーメロン大学のダルクローズ免許を取る時にマルタ先生とアナベル先生が音楽のみならず人としての有り方・生き方まで示してくださいました。残念ながらマルタ先生は亡くなりましたが、アナベル先生が今回も国際大会の講師として日本に来て下さいました。
いらっしゃることがわかってから、最終日のダルクローズコンサートでは先生に少しでも成長した私の音楽をお聞かせしたいと、練習に励んできました。
大会運営のお仕事をしながら、参加できるときにはなるべくアナベル先生のレッスンを聴講させていただき、しっかりと私の体にもう一回先生の音楽や授業をしみ込ませようと思っていました。
20日、先生の最後の授業の後が私のワークショップでした。準備も有りましたが、どうしても先生のレッスンを受講したく、遅れてそーっと入り、終了10分前には退室しなくてはなりませんでしたが、何とか受講させていただきました。
先生のたぶん日本での最後のレッスンの余韻を楽しみながら自分のワークショップの準備をしました。ワークショップは「活き活きとしたピアノ奏法」として感じた事をどうピアノで表現するかをブルグミュラーの曲を演奏体験していただきながらの授業を予定していました。
休み時間が終わり授業を始めて10分くらいしたときに、何とアナベル先生が入っていらっしゃいました。
今私が授業やレッスンで生徒たちに伝えていることは、全てマルタ先生とアナベル先生に導いていただいた大切なことです。そのことを当日の生徒さん達にお話ししていたらなんとご本人のアナベル先生が入っていらっしゃったのです。その驚きと感激は言葉に出来ないほどでした。先生に教えていただいたことを受講生の方々にお伝えしている所を先生に見ていただける、思いもよらなかったことです。
いろいろな授業を少しずつのぞかれるのかと思っていましたら、そのまま最後まで私の授業を参観してくださいました。私はもう全身全霊で授業しました。
授業が終わってから、先生は何度も「グッドジョブ」とささやきながら抱きしめてくださいました。
なんて嬉しいことでしょう。心の中でいつも先生方のお陰だと感謝していましたが、その心を伝えるチャンスを神様に頂きました。
最終日の演奏も聴いていただき、再び何度も抱きしめていただきました。
運営をしながら授業と演奏と・・・本当に大変な夏でしたが、本当に幸せな夏でした。
忘れえぬ大切な夏となりました。
今年も、いつもにも増してハードでホットな夏を過ごしました。
まさに猪突猛進、よくひと夏中走り通しました。
今年はさすがに疲れが抜けず、年齢を重ねていることを実感しました。
9月になり、今日は2カ月ぶりに茶花のお稽古でした。
篭を持って、教場に伺うと、この夏の世界と全く違う世界で、あ~こんな世界も有ったんだったと何かほっとした気持ちになりました。今日のお花はりんどうとわれもこうとススキ。持参した篭にお花を活け、和服をお召しになった先生に見ていただき、久しぶりに静かな世界を過ごしましたした。
この全く違う世界に身を置くと言うのが、オンとオフがはっきりして私が元気で過ごせる秘訣かな等と思いながら、やっと9月に入り平常の生活に戻れるとほっとした気持ちになりました。
8月に理研の笹井教授が自ら命を絶たれました。
STAP細胞の発見で小保方さんと共に一躍世の中の注目を浴び、その後さまざまな論文の不備などで小保方さんがたたかれましたが、その上司・指導者として責任を感じ、疲れ果てての事のようでした。
私にとって科学の世界は全く未知の世界ですから、STAP細胞のニュースを聴くまで笹井教授のお名前も全く知りませんでしたが、世界的に注目された研究者だったとのことです。ニュースで拝見しても穏やかな好印象の方でした。責任感が強い方だからこそ自らの命を絶ってしまう
くらいつらく苦しいことだったのだろうとその胸中を察します。
どんなにか毎日苦しい時間をお過ごしになったのかと想像するだけでも胸が苦しくなるような気がします。それでも、それでも生き抜いてほしかったと思います。
今回の事を踏まえて、教師として一番大事なのは生きる意味の大切さ、生き抜く力の大切さを伝える事、生き抜く力をはぐくむ手伝いをすることではないかと考えました。
どんなに優秀な頭脳を持っていても、生きていなければその頭脳を役立てることはできません。
人間社会は清濁併さった世界です。自分の専門に没頭し、余り純粋に汚れを知らない人間を作ってしまうと今回のような悲劇が起きてしまうのかもしれません。
どんなにつらくても何とか踏ん張って生き抜く強さこそ育てなくてはいけないもののように感じました。
心よりご冥福をお祈りしたいと思います。