小さな時から私は母に「あなたは不器用だから人の何倍も練習しなくちゃね!」と言われて育てられました。
たしかに私の生徒達を見ていても私以上に不器用だと思える生徒にはお目にかかりません。
「不器用だから人より練習する」事は50代半ばを過ぎた今日でも続けられ、人より時間がかかることに何の疑問も持たずに過ごしてきました。
不器用だから人より時間がかかって当たり前、できなければ時間をかけてできるようになれば良い、そんなふうに思いこんでいました。 その結果私は「最大限の努力をして普通の結果を出す」練習を重ねていたのです。
生徒たちの譜読みやさらい方について考えているうちに、ふと自分自身ももっと楽に早く弾けるようにしたい、しなくちゃいけないと思いました。もちろん今までも早く上手になりたいとは思っていましたが、どうしても私は不器用だから時間がかかるというところで落ち着いていたように思います。
ダルクローズでは意識をすることでいろいろな事が大きく変化する体験をしてきました。さらい方も意識をすれば変えられるのではないかと思いました。そこでまず「譜読みを早くする!」「時間をかけずに弾けるようにする!」という意識を強く持ってさらってみる事にしました。弾けるようになるまで時間をかけてさらうのではなく、何が何でも今弾けるようにするという意識を持ってさらってみる事にしました。
ちょうど6月23日にはヴァイオリンの浅井千裕さんとベートーヴェンのソナタシリーズのコンサートが有ります。いつも本当にものすごい時間をかけてさらい、それでもなかなか弾けずに苦労をしていました。今回は時間をかけずに弾けるようにするという強い意識を持ってさらってみる事にしました。今のところ例年よりだいぶ早く弾けるようになっています。弾けるようになると音楽そのものを楽しめ、さらうことが苦ではなくなります。なかなかいい調子!!
これからは「最小限の努力で最大の効果」を出したいと思います。
今まで時間がかかって弾きこなせなかった曲にもどんどんチャレンジしようと思います。なんだかとても楽しくなってきました。私のピアノ人生は変るかもしれません。
またご報告しますね!!
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