近頃、なぜか頭の中に「変化する」という言葉が響いています。
何かにつけ、「変化する」という言葉が浮かんでくるのです。
なぜかしらと思いながら、過ごしてきましたが、やっと思い当たりました。
昨年のクリスマスコンサートで久しぶりに「葉っぱのフレディー」を取り上げました。
「葉っぱのフレディー」はレオ・パスカーリア作の絵本です。
春に木の太い枝に生まれた葉っぱのフレディーの一生を通して、命の意味を描いています。
夏には仲間の葉っぱ達と木陰を作り、葉をそよがせて人々に涼しい風を送り、木の周りには人々が楽しそうに集いました。
秋になると、冷たい霜に当たり、フレディーを始め他の葉っぱたちもそれぞれ紅葉します。夏の間仲良しだった風が別人のように葉っぱたちに襲いかかり、一枚ずつ木から離れて行きました。それを見て「ぼく 死ぬのが怖いよ」と怖がるフレディーに、親友のものしりダニエルが答えます。「まだ経験したことが無いことは、怖いと思うものだ。
でも考えてごらん。世界は変化し続けているんだ。・・・変化するって自然なことなんだ。・・・」
人のために働くこと、生きる意味、命は未来につながる事等、フレディーを通して大切なことをたくさん教えてくれます。
井上鑑さんと東儀秀樹さんが作曲をして、演奏付きで朗読ができるようになっている楽譜を見つけ、aiでは何度も演奏し朗読してきました。
何度読んでも、その度に心に染みいる言葉が見つかり、何度読んでも生きる力が湧いてくるようです。
昨年は東日本大震災がおき、命の大切さや、人と助け合うことの大切さをより深く感じた一年でした。クリスマスコンサートはフレディーしかない、と思って久しぶりに読ませていただきました。
近頃「変化する」という言葉が浮かぶのは、たぶんクリスマスに朗読したフレディーの言葉が心にのこっているのでしょう。
日々のほんの小さな変化の積み重ねが大きな変化へとつながります。
小さな変化は心と頭を柔らかくして細やかに注意を向けていないと、気が付くことができません。自分に対しても、家族や生徒、周りの人々に対しても、いつでも小さな変化を見逃さず、気づくことができる人で有りたいと思います。
そして葉っぱがお日様の方を向くように、明るい方へといつの間にか向きが変わっている、そんなふうに常に変化し続ける人で有りたいものです。
[5回]